『東の空に赤き凶星煌めく時、死者の子らが一匹の大きな歯車の獣を従えて現れる。数多の死者の子の内、最も邪悪な子が英雄を滅ぼし、世界に災いを齎さん』
異世界〈プエレ・リンカーデ〉に迷い込んでしまったヒナタ・イナミら〈死者の子〉が元の世界に還るためには、全土を統一する〈イスリエーラ帝国〉を滅ぼさねばならない。異世界召還FT。
※注意:群像劇の色合いが濃いです。主人公は最強でもハーレムでもないです。恋愛描写にはそんなに力入れてません。物語の創り方はいわゆる箱庭型です。
※警告:本作品は人種差別・暴力・同性愛・近親相姦・食人等の人を選ぶ表現が多数含まれております。それら自身の描写が目的ではなく、あくまでも物語の主題を現すためのものでありますが、苦手なかたはご注意を。
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- 第0話:さよなら、ここから
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『俺は元の世界に戻りたいんだ。いや、絶対に戻ってみせらあ』
少年たちは通学の途中、事故に遭ったことが原因で異世界に飛ばされることになった。 - 第1話:ここから、これから
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『俺は、こんな世界なんてなくなっちゃえばいいと思う』
彼は思い悩んでいた。血族、婚姻、繁殖――彼の一族がこだわるものすべてが疎ましかった。だが異世界からきた青年が引き起こした事件がきっかけで、彼の心は大きく揺らいだ。 - 第2話:前門の虎、後門の狼
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『それに元の世界に戻ってもどうせいいことなんて、なーんもねえしな』
息も上がるほどの険路で待ち受けているのは、獣の眸の少年だった。 - 第3話:悪くない、弱くない
- 雨の匂い、読書の日
- 帝国と竜、その関係
- 作戦決行、宝珠の力
- 憂悶の娘、運命の贄
- 史上最低、夢見る男
- 悩みの種、杞人の憂
- 夢ゆえに、腕を取り
- 深山幽谷、死の谷へ
- 重い言葉、我慢の涙
- 己の本質、醜い素顔
- 僕の大望、彼の野心
- 黄金の竜、魂の歌声
- 浮ぶ笑顔、悪魔の貌
- 猛る戦姫、獅子奮迅
- 雨降って、地固まる
『この世には、言葉や良心ではどうにもできないことだってある』
死の谷に棲む黄金竜を求める彼らが、目の前の問題に苦戦している間にも、帝国内部に受胎した悪意は密やかに育っていく。- 第4話:見えない、聞えない
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『……だから私たちは偏見が蔓延るこの世界を壊すことにしたんだ!』
険しい山峡を越えて帝国最西端の領土ケサーエレェヌへと急ぐ一行。その途中、霧の中の山小屋で暮らす少女の世話になることに。一時の安穏を楽しむ彼らの背後に、新たな魔の手が忍び寄る。 - 第5話:君のため、僕のため
- すれ違う、不吉な影
- かつての、死者の子
- 願うは死、握るは刃
- 僕らの後、彼女らは
- 雨を乞い、君を恋う
- 青年貴族、恋慕の情
- 未練の娘、悲哀の酒
- 再会の友、黒い風船
- 僕は亡霊、君は聖女
- 分水嶺は、今この時
- 隠された、真の歴史
- 母の心と、反撥心と
- 漂う怨念、拘る少年
- 生物の業、慾の行末
- 覆う暗雲、昇る灰煙
- 一寸先の、闇の向う
- その眸に、映る未来
- 約された、未然の時
- 二つの死、二つの愛
- 彼の者を、愛す故に
- 絡まった、運命の糸
- 純情な娘、純粋な恋
- 世の暗部、陰の体現
- 譲れない、優先順位
- 愛憎抱く、この胸に
- 錯綜する、状況の中
- 舞上がる、悪意の炎
- 冒涜した、命の代償
- 望む朝を、求むモノ
- 君が心を、惑わせる
『ヒナタさんはあっちの世界に還りたがってるから。オジサマやご先祖さまと一緒で、実らない恋なのよ』
ケサーエレェヌに足を踏み入れた一行は、追跡の手が激化しつつあることを知る。そんな彼らの前に救いの手と疫病神が同時に現れた。- 番外編:問う悪竜、笑う少年
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『だがここに喚ばれてきた以上、自分はこの世界でなにかを為すべきなのだろう』
人形のように生きてきた彼は、自分たちが異世界に召喚されてしまったことを知ったとき、自由に生きられるきっかけができたと喜んだ。 - 第5話附記:語られる、その体験
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『だから、そういう意味ではこの一連の出来事も世界――なんて大袈裟な規模ではないにせよ、ぼくの人生における大きな転換点のひとつだったことは疑いようのない事実だ』
- 第6話:どこかに、どこにも
- 金の邪姫、その逸話
- 生き様と、その本音
- 生き方と、その手段
- 実りゆく、その過程
- 見えない、その思惑
- 逃れざる、その本分
- 交された、その約束
- 止まない、その来襲
- 不穏なる、その雲行
- 望みの先、その責任
- 進めない、その行末
- 伝わらぬ、その言葉
- 薔薇の下、その相談
- 口伝えし、その歴史
- 苦しみの、その所産
『彼女は信じたかった。なんのしらがみもなく伸び伸びと生きられる場所が、この世界のどこかにあるはずだと』
居場所、役割、将来――己の欲するものがなんなのか、それをどうすれば手に入れられるのか。彼らは思い悩む。- 第7話:久し振り、殺し合い
- 娘と星見、学舎にて
- 天焦がす、烈しい炎
- 闇照らす、目映い光
- 希望の燭、求めるは
- 剣の峰に、照り返る
- 水銀灯が、何処迄も
- 遠い残映、熾る瞋恚
- 燦然たる、歴史の陰
- 明滅する、人の心火
- 目眩めく、万華の鏡
- 貴く輝く、唯一の物
- 罅割れた、硝子の心
- 蓋然なる、明日の鬼
- 景命の下、巡る因果
- 彷徨える、魂の行先
『情は炎のようなものだ。世界という名の闇を照らし出すが、扱いを間違えれば己が身を、そして他人をも巻き込んで灼き尽くすことがある』
亡霊は求めていた。そのために飛躍する。死神は守りたかった。だから鎌を振るう。勇者は剣を携える。されど、なんのために?- 第8話:見つけた、けれども
- まともに、見られぬ
- 地獄への、片道切符
- 零落貴族、その足跡
- 解かれた、潜在意識
- 一縷の望、破滅の隣
- 為残した、後片付け
- 縋る声が、君を撃つ
- 昔日から、伸びる影
- 殺意充つ、我が胸中
- 竜の骨と、人の肉体
- 賜ばりし、邪竜の宝
- 二度とは、逢わぬと
- 挫けた心、出す結論
- 迫りくる、別れの刻
- 白日の下、蠢く危機
- 竜という、生物の姿
- 求め続け、掴んだ物
- 永らえた、兄弟の今
- 砂塵舞う、黄昏時に
- 竜が誘う、未来絵図
- 才能と力、意志と運
- 救世主の、資格とは
- やるべき、次の目標
- 蟲退治と、犯人探し
- 想定外に、地獄絵図
『人生のすべてを台無しにされ、この世界の創造主を心底呪詛った、とある人物の悲劇』
現実を受け容れるために、時間と労力をかけて少しずつ心を削っていったのだ。しかしその努力さえ一瞬で放棄させるほどの出来事が、彼らに振りかかろうとしていた。- 第9話:語られる、あの日の
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『なにも考えずに成した善行が何倍にもなって返ってくるのは、悪行をひとつ成し遂げたときよりももっと気持ちが良い。まるで世界に認められたみたいな充足感が全身を巡っていった』
善行を成せば現実は変えられる。そう考えて行動した結果は確かに理想を叶えた。だがその行いは誰かにとっての利益ではなかった。 - 第10話:未定(仮)
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Coming soon.
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